そこは日本であって日本でない場所だった。
「カントウ」と呼ばれる社会主義国家によって、
完全に計画され作られた都市「24区」。
20年前、政府の要人たちが次々と惨殺された事件の
犯人である伝説の殺人鬼「ウエハラ カムイ」
が精神病院より脱走。
当時と同じ手口と思われる連続殺人事件を皮切りに
おかしな事件が次々と発生し、24区を震撼させる。
「伝染する犯罪」をテーマに描いた異色作!
HDリマスター化され一時脚光を浴びましたが、
- 癖のある登場人物
- 不気味かつ難解なストーリー構成
- 刑事ドラマのようなオカルト
- 独特のフィルム・ウィンドウ画面
人を選ぶこと間違いなしのゲームです。
シルバー事件とは?
社会主義国家「カントウ」によって
完全に計画され作られた都市「24区」。
そこで起こる
「ウエハラ カムイ」にまつわる事件の物語。
「ウエハラ カムイ」が起こしたと思われる連続殺人を皮切りに、
その狂気が伝染するかのように「24区」で事件が起こる。
やる前はミステリー(推理物)と思っていたけど、
ある意味違ってました。
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
「ウエハラカムイ」という人物というか、現象?
を中心に物語は展開していきます。
オリジナル版が発売された1999年当時の
「世紀末」を思わせるのいびつな雰囲気のゲームです。
ミステリーというよりはオカルトで、
あの当時は似た雰囲気のゲームがいくつか販売され、
実況でやったことのある「デスピリア」
も似たような毒々しさがありました。
事件を追う2人の視点
・カムイ事件に巻き込まれ
関わることになった「主人公(プレイヤー)」視点
・カムイの事件を追ったジャーナリスト「トキオ」の視点
同じ時間軸で起こる同じ事件を、
この二人の視点で観測していきます。
主人公視点は事件の当事者なのにあまり直接的な言い回しや
説明が少ないので、かなり難解で話の筋をつかみにくいです。
なので、主人公パートの後にやるトキオ編から
ようやく物語の筋がわかることが多かったです。
カタカナの読みにくい人物名
人物名はどう見ても日本人の名前なのに
ほぼすべてカタカナで書かれていて、
これがめちゃくちゃ読みにくいです。
日本人だと、名前の漢字から
人物をイメージすることってありませんか?
カタカナ名だと読みにくい上にそれができないので、
名前が出てきても誰かだか思い出せず
よくまごついてました 笑
これがこの物語のがわかりにくさを助長しているというか…
一応セリフの前に人物名出てくるけど、
すぐ消えちゃうのでなかなか覚えにくいんですよねー。
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
さらにキャラの置かれてる状況によって、
若干キャラの絵柄(見た目)が変わっちゃうのも覚えにくさの一つ。
名前と登場人物の人柄が一致しないなんてざらで、
そのせいで余計にわけわかめという感じでした 笑
キャラクター
ウエハラカムイ
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
彼の「過去ヲ殺セ」というセリフは、
とても有名な名セリフですよね。
20年前に政府の老人たちを殺して一躍有名になった犯罪者。
殺されたのが老人たちだったため、 |
というのは表向きの話。
ゲーム開始時点で登場する彼は抜け殻状態で、
シルバー事件で捕まったカムイということだったけど、
それが真実かはかなりアヤシイ。
クサビさんの話では、
シルバー事件の時のカムイはハチスカという男に殺された
ということなので、顔の出てる彼がオリジナルのカムイだったの
かそうでないのかは闇の中なんです。
ウエハラカムイとは、
オリジナル?が死んだ後も「この名前で24区のお偉いさんのために
暗躍していた殺人鬼」たちの総称とも、
殺人力をばらまく病原菌のようにもとらえられてたりします。
とにかく謎の人物。
人物というか現象というか…
クサビ テツゴロウ
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
署凶悪犯罪二課特別捜査官で、 40代後半の自他共に認めるオヤジ。かつて「シルバー事件」に関り、 「カムイを逮捕した男」として生ける伝説となっている。 |
たたき上げの刑事といった風情を感じさせるオヤジ。
主人公を「デカチン」と呼んだり、
ひょうひょうとしてどことなく憎めないんですよねー。
スミオとのやりとりがまたおやっさんと若造という感じで
面白かったです。
スミオとのことは残念だったけど
出所してきたら背広を買ってあげてほしい。
コダイ スミオ
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
24署凶悪犯罪二課特別捜査官。
痩身のイケメンで、クサビと行動を共にしている。 |
この方、序盤で行動を共にしていたので愛着があったけど、
まさかの過去を持ってました。
「#3 パレード」の話に出てきた
村の少年たちの一人だとはわかってたけど、
トキオ編で明らかになる彼の過去にびっくりですよ。
故意的な暴力で障害を受ける子供たち。
そして子供たちにそんな所業をした、
暴徒化した大人たちにの行動にも驚愕ですね。
よくわからないのは、
子供のころに亡くなったはずのリルがどうして
爆発された村(工場)にいたのか。ということです。
実際にはリルは亡くなっていて、
あそこに残っていた彼女の浮かばれない魂というか意識
みたいなものが、あの場所を爆破したことによって
浄化されたという解釈でいいのかな?
そういえば続編の「シルバー事件25区」で投獄されてた彼が
シャバに出てきているのも謎の一つです 笑
ハチスカ チズル
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
24署凶悪犯罪一課特別捜査官。25歳。
24区長ハチスカカオルの娘 |
プロファイリングを得意とする彼女ですが、
実地捜査を良しとする周囲の男性には煙たがられています。
そして理知的かと思いきや、「#2 スペクトラム」では
彼女の情緒不安定さにめちゃくちゃ振り回されました。
とある話ではいきなり短髪になっていて、
本人はかつらって言ってたけどすごくびっくりしました。
終盤で彼女がクサビを追いかけて、
そして殺されたことの意味がちょっと謎。
彼女の中のウエハラカムイと対をなす、
アヤメの存在による行動なのかな?
モリカワ キヨシ
24署凶悪犯罪一課特別捜査官。
サングラスと革ジャンを着こなすナイスガイ。 |
この人とナカテガワさんをよく混同してました。
モリカワとモリチカなんて、
カタカナにすると似すぎててもうだめです。
ハチスカもこのおじさんも腹にいちもつ持ってそうで
とらえどころがなくアヤシイ感じです。
結局「#2 スペクトラム」での捜査は
主人公にほぼ丸投げされた感があり、
その間ハチスカとよろしくやってたような表現があり、
「何してたんだよー」って言いたくなります。
ナカテガワ モリチカ
(参照画像:シルバー2425公式サイトより)
24署凶悪犯罪一課特別捜査官。
公安出身。 |
この人とコトブキさんがよく混同してしまいました。
混同しすぎですね 汗
途中でコトブキさんが共犯課から退場すると、
共犯課はモリカワさんが仕切ってたりしたしね。
バイアンサヤカの事件の時に
隠し撮りした彼女の部屋を見るんだけど、
そのために仕事をキャンセルしたり
わざわざ時間を空けて、
おいおいこのオヤジって思いました。
紳士っぽいのにやっぱり「男」ですねー。
そして、カムイ射殺の時の執拗さはいったい何だったのか。
カムイの死を見せつけることで伝染する殺人力の
効力を削ぐ腹積もりだったのだろうけど、やりすぎです。
リマスター版について
システム周りのことを言うと、
オリジナル版で不評だったのに、
リマスター版でもバックログが見れません!
ストーリーが難解なだけに
読み返しできないのはとても不便で、ここに憤りを感じます。
選べる演出
- オリジナルのプレステ版
- PS4版
この2つからゲーム内の演出を選ぶことができます。
プレステ版
↓
PS4版
公式サイトからのブラッシュアップ例ですが、
私はオリジナル版はやっていないので
これ以外の違いはよく分かりませんでした。
PS4版の方がくっきりしてる感じがしますね。
バッティングセンターの絵だけで言うと、
オリジナルの方がどいういう場所かわかりやすいですね。
PC版も発売!
日本語・英語両対応したWindows PC向けの
HDリマスター版『The Silver Case』
も発売しています。
などでプレイできるので、
英語版でやってみたいあなたにおすすめです。
PC版の公式サイトでは。ファン必見!
ゲーム中にも出てきた
に潜ることができるので、
興味のあるあなたはぜひ行ってみてください。
最後に
とても人を選ぶゲーム。
ストーリーも難解で説明不足な部分もあり、
クリアした私も完全には理解し切れてません。
だけど独特の雰囲気がなんだか癖になる
一部の人には中毒性のあるゲームです。
興味を持った方はぜひやってみてください。
お勧め度:★★★ |
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